睡眠時無呼吸症候群の検査|鳥取県境港市|元町病院

 
 
   
睡眠時無呼吸症候群(SAS(さす))とは
   
 
● 睡眠時無呼吸症候群(SAS)は睡眠中に何回も呼吸が止まり、ぐっすり
    眠ることができない病気です。
● 大きないびきや起床時の頭痛、夜間呼吸停止、日中の強い眠気などの症状
    があります。
● 100人あたり2~3人程度の方が、SASに羅患されているといわれ、放
  っておくと高血圧や心臓疾患や脳血管障害などに陥る可能性があるとい
    わています。
● また、日中の眠気などのために仕事に支障をきたしたり、居眠りによる事
    故の発生率を高めたりするなど、社会生活に重大な影響を引き起こします
 
 
 
   
SASの主な症状
   
十分に眠れないことが原因となって、さまざまな症状が現れるようになります。
 
● 眠っているとき…
  ✓ いびきをかく
  ✓ 息がとまる
  ✓ 息が苦しくて目が覚める
  ✓ なんども目を覚まし、トイレに行く
 
 
● 日中、起きているとき…
  ✓ 強い眠気を感じる
  ✓ しばしば居眠りをする
  ✓ 記憶力や集中力が低下する
  ✓ 熟睡感がなく、疲れがとれない
 
 
 
   
SASの合併症
   
SASによる睡眠中の低酸素血症や高炭酸ガス血症は、生活習慣病と密接な関係があり、様々な合併症を高率に引き起こすことが報告されています。
   
主な合併症は?                          
●高血圧 ●多血症 ●不整脈 ●虚血性心疾患 ●心不全 ●脳血管 
障害 ●糖尿病 ●肺高血圧症などが代表的なものとして上げられます。
   
● 睡眠時無呼吸によって生活習慣病にかかるリスクが増大します。
   
●  お薬でコントロールが難しい高血圧症の陰に、睡眠時無呼吸症候  
     群が隠れている可能性があります。                                       
 
 高血圧症に対して、内服治療で血圧を十分にコントロールできない「治療抵抗性高血圧」という病態があります。3剤以上の降圧薬を適切に用いてもなお降圧目標にまで下がらない場合が該当します。その「治療抵抗性高血圧」と睡眠時無呼吸症候群が、特に高率で合併することが明らかになっています。
 降圧剤を服用しても血圧の低下が不十分な高血圧症の患者さんや早朝の血圧が高い患者さんではSASを合併している可能性が高いと言われています。重症のSASに対してはCPAP療法が広く行われていますが、長期的なCPAP療法によってOSAS患者さんの血圧が低下する事を支持する報告が多くなされています。
 
 
 
   
SASの交通事故への影響
   
睡眠時無呼吸症候群の交通事故発生率は健常者の約7倍です
 
 これまでの色々な研究報告によれば、SASによる居眠り運転で発生する交通事故は、特にひとりで運転中、高速道路や郊外の直線道路を走行中、渋滞での低速走行中に多いと言われています。また、重症のSAS患者さんによる事故は短期間に複数回生じることが多く、交通事故発生率は健康な人の約7倍と言われています。また、海運事故の約10%も居眠りが原因といわれており、SASの関与が疑われた例も報告されています。
 SASのことがニュースや新聞で比較的知られるようになった現在でも、SASが関与したとされる交通事故は後を絶
ちません。それは、自分の症状がSASであるということに気づかず、適切な検査や治療にい至っていない人がまだ多いということでもあります。
  SASの人が、それを放置したまま運転し続けることは、自分だけでなく他人の命も大きな危険にさらすことになります。特に職業で自動車運転をされる方は、安全運転こそが、常に求められていますので、SASと診断された場合、運転の仕事をつづけていくためには、治療をうけることが必要不可欠です。
   
当然ですが、SASの適切な治療をうければ健康な人と同じように生活をしていくことができるわけですから、疑いのある方は、まずは検査をうけてみられることをお勧めします。
 また、事業者は、SASに関する正しい理解をするとともに、運転者自身やその家族と情報を共有することで、日頃から職場や家庭で気軽に話し合える職場環境をつくり、SASの疑いがある方に検査を勧めることが労務管理の面からも重要です。
 
 
   
SASの検査から治療までの流れ
   
 
 
検査
   
1. 簡易型による自宅検査:
   この検査では睡眠中の呼吸の状態、血液中の酸素飽和度などを同時に測
   定し、無呼吸低呼吸の有無を知ることができます。病院から貸し出した
     機器を用いて、検査はご自宅で簡単に行うことができます。
     テープでセンサーを貼りつけ、本体ボタンを押して検査をスタートさせ
     いつもどおりお休みいただくだけです。
   
                      
       自宅検査の流れ            
                      
   検査当日               
   ▶ 午後4時(検査予約日)までに機器 
     を取りに来院してください。    
     機器の装着方法を説明いたします。 
                      
   検査翌日               
   ▶ 午前6時頃 起床とともに検査終了 
     です。ご自身で機器を外して下さい 
   ▶ 午前11時までに機器を病院に、ご 
     返却ください。          
                                
   
  検査費用について
  本検査には、健康保険が適応されます。3割負担の方で、検査費用は
  約4,000円となります。
  ※上記の値段は検査にかかるおおよその金額です。他検査の追加など
  により変わることがございますので、あらかじめご了承ください。
 
   
2. 精密型による入院検査:
   この検査では睡眠中の呼吸や脳波、血液中の酸素濃度、胸腹部の動きな
   どを同時に測定し、夜間の呼吸状態を調べます。眠っている状態を調べ
     る検査のため、1泊2日の入院検査となります。頭や顔面などにセンサ
     ーをつけますが、痛みなどはありません。また、無線システムを採用し
     た機器をつかいますので、自由に行動ができ、夜間一人でトイレにいく
   ことも可能です。
   
                      
       入院検査の流れ            
                      
   入院当日               
   ▶ 午後2時30分 来院       
   ▶ 午後4時頃~ 検査機器の装着   
   ▶ 午後6時~ 夕食         
   ▶ 午後9時~ 就寝         
                      
   検査当日               
   ▶ 午前6時頃 検査終了       
   ▶ 午前8時頃 朝食         
   ▶ 午前9時以降 退院        
      ※早朝退院をご希望の方は事前にお申し出ください。  
                                
   
  検査費用について
  本検査には、健康保険が適応されます。3割負担の方で、検査費用は
  約25,000円となります。
  また、別に、特別室料金として室料5,500円(税込、ロッカー、
  テレビ、トイレ、浴室)がかかります。アメニティーは入院時にご自
  身で持参してください。
 
  ※上記の値段は検査にかかるおおよその金額です。他検査の追加など
   により変わることがございますので、あらかじめご了承ください。
 
   
 
治療
   
1.CPAP療法
 ● CPAPとは?
   CPAPとは、持続的陽圧呼
   吸療法でSASのなかでも、
   閉塞性SASの治療として第
   一に選択される呼吸療法です。
   
 ● CPAP療法の効果
   CPAP療法は、鼻より空気を送り、閉塞した上気道をおし広げる
   こによって睡眠時の無呼吸をなくし、酸素不足を解消することが
   でき眠の質を向上させることができます(下図)。
   SASがまねく高血圧症や、狭心症といった循環器疾患など、合併
   症を予防することができると言われています。重症のSAS患者さ
   んが、CPAPを使うとほとんどの患者さんが使った日からいびき
   をかかなくなり、朝はすっきり、昼間の眠気も軽くなり、消えるこ
   ともあります。
   
2.その他の治療方法
 
   生活習慣の改善、口腔内装置
   、外科的手術などがあります。
   
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